スマホ版MT5では、チャートのインジケーター管理から「Moving Average」を選び、Period、Method、Apply to、色を設定します。3本表示したい場合は、この追加操作を3回繰り返します。iPhoneとAndroidでは入口の表示が少し異なるため、手順を分けて確認してください。
移動平均線の期間に万能な組み合わせはありません。この記事で示す20・50・200は表示方法を確認するための例です。採用前に、銘柄、時間足、売買ルール、スプレッド、検証期間を固定してバックテストしてください。
先に決める4つの設定
| 項目 | 意味 | 設定例 |
|---|---|---|
| Period | 平均を計算する本数 | 20、50、200 |
| Method | 平均の計算方法 | Simple(SMA)またはExponential(EMA) |
| Apply to | 計算に使う価格 | Close |
| Shift | 線を左右へずらす本数 | 通常は0 |
MetaQuotesの公式ヘルプでは、Moving AverageにSimple、Exponential、Smoothed、Linear Weightedの4方式が用意されています。初めて設定する場合は、3本のMethodとApply toをそろえ、Periodと色だけを変えると比較しやすくなります。
iPhone版MT5で移動平均線を追加する手順
- MT5を開き、下部メニューから「チャート」を表示します。
- チャート上部のインジケーターアイコンをタップします。表示されない場合は、チャートのコンテキストメニューから「Indicators」を開きます。
- メインチャートのインジケーター追加を選びます。
- 「Trend」から「Moving Average」を選びます。
- Period、Shift、Method、Apply toを入力します。
- 線の色と太さを選び、「Done」で確定します。
MetaQuotesのiPhone版チャート公式ヘルプでは、チャート上部またはコンテキストメニューからIndicatorsを管理すると案内されています。画面表示はアプリの版や端末サイズで変わる場合があります。
iPhoneで3本表示する
1本目を保存したらインジケーター一覧へ戻り、同じメインチャートにMoving Averageをもう2回追加します。例として、次のように色を分けます。
| 線 | Period | Method | Apply to | 色の例 |
|---|---|---|---|---|
| 短期 | 20 | Exponential | Close | 青 |
| 中期 | 50 | Exponential | Close | 橙 |
| 長期 | 200 | Exponential | Close | 赤 |
3本とも同じ色だと、設定ミスに気付きにくくなります。色とPeriodの対応を決め、線の一覧で数値を再確認してください。
Android版MT5で移動平均線を追加する手順
- MT5で対象銘柄のチャートを開きます。
- チャート上部、またはラジアルメニューのインジケーターアイコンをタップします。
- インジケーターがすでにある場合は、メインチャートの横にある追加アイコンをタップします。
- 「Trend」から「Moving Average」を選びます。
- Period、Method、Apply to、Shiftを設定します。
- 色と線幅を決めて保存します。
Android版の公式ヘルプは、上部パネルまたはラジアルメニューから追加し、全チャートのインジケーター合計は32個までと案内しています。詳しい画面遷移はMetaTrader 5 for AndroidのIndicatorsで確認できます。
Androidで3本表示する
iPhoneと同様に、Moving Averageを3回追加します。2本目以降を追加するときは、別ウィンドウではなくメインチャートを選びます。MACDなどのサブウィンドウを選ぶと、その指標のデータにMAを適用する設定になり、価格チャート上の3本線になりません。
MethodとApply toの選び方
SMAとEMAの違い
SMAは対象期間の価格を同じ重みで平均します。EMAは直近の価格をより重く扱うため、同じPeriodならSMAより値動きへの反応が速くなります。反応が速いことは優位性を意味しません。ノイズも拾いやすくなるため、エントリーと決済のルール全体で検証します。
計算式と4種類の違いはMetaQuotesのMoving Average公式ヘルプに掲載されています。
Apply toはCloseから始める
Apply toにはClose、Open、High、Low、Median Price、Typical Price、Weighted Closeなどがあります。一般的な終値ベースのMAを表示するならCloseです。3本を比較する段階でApply toが混在すると、Periodの違いだけを比較できません。
Shiftは0を基準にする
Shiftは線を将来または過去方向へ表示上ずらす設定です。売買シグナルを早める機能ではありません。意図がない限り0にし、インジケーターの計算値とチャート位置を一致させます。
20・50・200の3本設定をどう使うか
20・50・200は、短期・中期・長期の傾向を一画面で見るための一例です。ただし、20期間は日足なら約20営業日、1時間足なら20本の1時間足であり、意味が同じではありません。時間足を変えたらMAの役割も変わります。
| 確認 | 見方の例 | 注意 |
|---|---|---|
| 方向 | 3本が同じ方向へ傾いているか | 遅行指標なので転換後に向きが変わる |
| 並び | 短期・中期・長期の順序 | 並びだけでエントリーしない |
| 価格との位置 | 終値が各MAの上か下か | 確定前の足では位置が変わる |
| 間隔 | MA同士が拡大・収束しているか | ボラティリティの影響を受ける |
クロスは確定足で判定するか、足の途中で判定するかを決めます。途中判定では、ローソク足が確定するまでクロスが消えることがあります。
表示されない・設定できないときの確認
線が見えない
- 背景と同じ色になっていないか
- Periodが大きすぎず、十分な履歴が読み込まれているか
- メインチャートではなく別ウィンドウへ追加していないか
- インジケーターが非表示になっていないか
- 対象時間足で表示する設定が外れていないか
3本が同じ線に見える
Period、Method、Apply toが3本とも同じなら線は重なります。インジケーター一覧から各Moving Averageを開き、Periodと色を確認してください。強いトレンド中は異なる期間でも近く見えることがあります。
自作インジケーターを追加したい
スマホ版MT5は、デスクトップ版のようにMQL5ファイルを直接インストールして動かす用途ではありません。標準のMoving Averageを設定する記事と、MQL5でカスタム指標を作る記事は分けて考えます。作成や導入はカスタムインジケーターの作成から導入、導入後の管理はMT5インジケーターの導入を参照してください。
設定後はバックテストする
3本のMAは相場の見え方を整理する道具であり、収益を保証する設定ではありません。銘柄、時間足、検証期間、エントリー、決済、損切り、スプレッドを記録し、期間を変えて結果が極端に崩れないか確認します。検証手順はバックテストを取って勝率を確認する方法に整理しています。
まとめ
スマホ版MT5では、iPhoneはチャート上部またはコンテキストメニュー、Androidは上部パネルまたはラジアルメニューからIndicatorsを開き、Moving Averageを追加します。3本表示は同じ操作を3回行います。まずMethodとApply toをそろえ、Periodと色を変えると設定ミスを見つけやすくなります。20・50・200は例にすぎないため、使用する銘柄と時間足で検証してから売買ルールへ組み込んでください。

